Fuji to Higanzakura

料理簡易記録、ときどき、?

Le rêve de Misanthrope (1)

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photo  kyoko yamada

昔、色々沼にハマっちゃった時に、こちらの写真とともに、まぁいいやいつか自主CD作ろ、この写真をジャケットにして、とファイルしてあったものを少し前に見つけました。タイトルは、Le rêve de Misanthrope とのメモ付きで。(人間嫌いさんの夢? モリエールのLe Misanthrope 人間嫌いから)ちなみにこの写真を撮った方は先回の記事に登場した美女さま。

もうCD作ろとも思わないけれど、音楽学校でぐるぐると底なしにハマっていくきっかけになった歌を、この方T氏http://www.m-bank.jp/orijinaruseisaku.html(プロフィールはページ下方)が手伝ってくれたら、今やりなおせるかもしれないと思いついてしまって。お願いして、曲のアナリーゼからはじめ、この2ヶ月お歌録音と打ち込みピアノデータをやりとりするというテレワークをしていただきました。

フォーレのリディアという曲。

フォーレの曲については、静けさとか謙虚さとか品とかを、表現できなくちゃいけない強迫があります。一方で、未だに発声というものはよくわからないですが、伸びやかに安定した発声だったら、あまり表現などを考え込まず、そのままでもいいと信じてるところもあります(声楽系は師匠群にはそう言われ続けるので。宗教かってほど。)どっちも完璧じゃないですから、どっちからアプローチしてても不安。

で、どうやってても、自分自身には文句言えない。どっちのアプローチも間違ってはいないから。でもどっちからでも、納得できるところに行き着けないことも、もういやってほど知ってる。

ただ、自分を映し出してくれた人には文句を言えちゃったりするよね(ひどい)。自分の発声などにアラがあると知っていたら、まずフォーレの歌で発声のびのび路線からはとてもいけませんので、謙虚に綺麗モードのつもりアプローチ(でも萎縮してるだけになってたりするんだけど)で歌ったお歌に、T氏が綺麗にピアノを合わせてきてくれた時に、あなたから欲しいピアノはこれじゃなーい、と言ってちゃぶ台ヒックり返しをやったり(笑)。そのあと、フォーレ世界から大きく一度逸脱するところ(自分じゃずっとできなかったところ)を担っていただいた演奏例(声部バイオリンつき)をいただきました。そのT氏の演奏に納得するところがあって、あとはその世界で歌うしかない、ということをやってました。フォーレの静けさなんて知りません状態。色々な自分の声のアラもそのままのお歌。声帯結節もち軽い副鼻腔炎持ち(どっちも重くなると致命的)の声帯なのも聴いてるとわかる(笑)他にも色々。せっかくデジタル化してるのだから言えばきっと修正してくれた。でも今回はなんだかそれも愛しくなってもいいのかなとそのまま。音楽学校の試験で歌った時よりもうまくなってるというのでもない。でもいいんだと思う。

↑テレワークでこんなことできちゃうのね。

不思議と、聴いていただいた複数の方から、森の気配、匂いとか木漏れ日とかを感じると言っていただきました。フォーレの静けさなんて知りません状態でやってたのに。)海の底から水面を見るみたいに森の底から木漏れ日を見てるみたい、最後のピアノ後奏は森を抜けて光の中に歩きだすみたいで好きだ、とか言っていただいたり。一体どんな詩なの?と問われると、横で眠っている若い女性の恋人の白い肌にかかる金髪が朝陽に透けて光ってるのをドキドキして見てるという大人歌なのですが(歌詞の視点は男性なんだけど歌い手は女性想定で作られた)。自分に色気がないから森ガールか?と思ったけど、いや、そんな大人シーンもそれはそれで森の底イメージと繋がると言ってもらったり。

出来上がったらこの曲の世界にも少し繋がってた?。偶然行き着いたところだけれどでもどこか偶然じゃない感も感じてます。このプロセス、私の体験物語とT氏の体験物語は違うだろけれどhttps://www.terrax.site/entry/lydia。どうあれT氏の音楽への向き合い方が貴重なのだと思う。多分自分もちょっとはね。色々受け止めていただきました。音楽ファイルを貼る方法もこちらでお世話になってます。https://www.terrax.site/entry/2018/09/09/%E3%81%AF%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%81%AB%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%92%E8%B2%BC%E3%82%8B%E6%96%B9%E6%B3%95