Fuji to Higanzakura

料理簡易記録、ときどき、?

スピノサスモモのお酒とか

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フランス側に国境越えしたら晴れていた。あったかくて緩む。リネン屋まわって今時のモダン柄はどうもなーとアンティーク屋まで行って古いフレンチバスク布を買っていた。私じゃなくて布好きの連れが。

フランスに行ったら同じバスク地方でもバル文化ではなくガッツリなレストランとカフェ文化になる。最近はカフェでサラダメニューも増えてツーリストの内臓にもだいぶ優しくなったけど、食べに来たならちゃんとうちの皿と向き合ってって、みたいな田舎料理レストランは、身体へのリスクは高いというか、はっきりいって身体には全然優しくないけど、格闘技的な喜びがある。サービスは、いかに快楽として食事と闘わさせてくれるかという技術。

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美味しい田舎料理レストランの鮮度のいい均質でないパテとの出会いはいつだってうれしい。でも加工肉品は内臓体力をステーキなんかよりもよほどガツンと奪ってくる。

メインはイカさんのイカ墨煮込み。看板メニューで美味しかったけれど秀逸だったのはもう一つ、前菜メニューにあったのをメインとして頼んだピペラードオムレツ。

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取り分けた状態で崩れてますが。上にのってるのはバイエンヌハムの焼いたやつだがそれはともかく、ピペラードはフレンチバスクラタトゥイユみたいなものだけれど、このお店のは使ってるピーマンものが赤パプリカとかでなく、緑の獅子唐系で、トマトも赤みが強くなくて緑がかってる種類。甘重くなくて、獅子唐系の苦味が絶妙に活かされてて好み。オヤジさんの何気ない説明に「!」と思って頼んでよかった。

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デザートはフラン。カスタードプリンですがお腹一杯の隙間に入る。スペイン側で同じレベルの田舎レストランだと同じようなプリンは往々にして卵黄比率が高すぎて重いのでデザートで頼むと罰ゲームになったりする。バスク地方はでも、とんがった前菜突き出し料理系のバル文化になってるからフランも違うかもだけど怖くてまだトライしてない。

  店側の自信作にさりげなくのれておいしくてご機嫌になってるような、こういうときに往々にしてちょっと通じ合えた食べっぷりのいい客にご褒美的にでてくる店側からのサービスディジェスティフ。アルコールには弱いので、調節しながらおおなんとか無事に切り抜けた、と油断しているところにやって来る強いアルコール。たいていお手製だったり地元の美味しいやつだったりする。これもなんかのフルーツとアニス風味が美味しい。以前は撃沈したり残したりして悲しかったものですが持っててよかった「よいとき」! 武器がたいして強くもない内臓ならば防具も大事。

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バシャランと発音してました。スペイン側のバスク県隣の県製造。スピノサスモモのアニス風味リキュール のようです。人気リキュールだって。

追記:一般名がpacharanパチャランでbasanaraが商標名のようです。

おまけ

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レストランご飯は闘い。

 

 追記:フランについて。その後、フィーンガーフード充実のバル文化のところであるからかバスクスペイン側のお菓子屋さんに、ほんの一口サイズのフランがあってお試しして思い出した。スペインのは卵比率が高いだけじゃなくでんぷん質のお粉が入ってもっちりとういろう風になっているのでした。デザートとして相応サイズをいただくのはやはりきっと重いけど、おやつに一口サイズは美味しいです。