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Fuji to Higanzakura

料理簡易記録、ときどき、?

シビレ?リドヴォ? 好奇心と傲慢と謙虚の落としどころ

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 日本のホルモンブームはすっかり定着したのか、マニアックな肉揃いのスーパーだなとは思っていたが、シビレ(牛の胸腺)という部位がスーパーで売られていた。胸腺ってことは、フランスで珍重している リドヴォ(ris de veau)?と思ったけれど、シビレとリドヴォは重なることもあるし、違うこともあるみたいで、リドヴォの方が条件範囲が狭いのかな。定義は違っているにせよ、形状もフランスのリドヴォとよく似ている。味も似ていると思って良さそう。リドヴォは柔らかいふにゃふにゃしたゼラチン質のフォアグラみたいな感じ。スーパーやお肉やさんでリドヴォは売られていなかったけれど。

 大根半月切りを予め蒸し焼き。シビレに塩こしょうして粉をはたいて焼く。大根を戻し入れる。カボス汁をまわしかける。かんずりといただいた。

 若かった頃、内臓系もジビエ系も好きだと思っていたけれど、それは日本の中でのことで(食肉解体技術が独自進化して洗練されているではないかと思う)、当地では、やはり西洋人ほどの脂耐性もアンモニア臭耐性も自分にはないのだ、と知った。リドヴォも少し昔ながらのレストランでたまにメニューにあり、フランス料理で珍重されてきたとのことで好奇心で何度か頼んだけれど、そこでの調理法と量は、おおらかには堪能できず、身体が違うのだなぁ、と。自分には、ないものはなく、できないことはできない、と知る。

 好奇心、傲慢、謙虚(身の程)の三つ巴の中にはまり、幾つになっても自尊心という名の頬を思い切りはたかれるような思いをする。そんなことも通して、たまに、その三つ巴の中で、落としどころを見つけられたりもする。今回は、少しそれ。身体的には、三切れで良かったけれど。残せるようには、まだなれていない。